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液体シリコン成形のよくある欠陥とその解決法です

著者: 公開日時:2026-06-25 クリック数:

お客様から液体シリコン成形に関するご相談をいただくことが多くあります。材料や工程の選択に困ることが多いようです。基本的な知識を理解することで、適切な判断ができるようになります。本稿では液体シリコン成形によくある欠陥とその解決法を紹介します。 **液体シリコンゴム(LSR)とは** 液体シリコンゴム(Liquid Silicone Rubber、LSR)は、白金触媒による付加反応で硬化する液状シリコーンです。流動性が非常に良く、射出成形により複雑な形状の製品を高効率で生産できます。 **液体シリコン成形によくある欠陥と対策** **一、ショートショット(充填不足)** 現象:製品の一部が充填されず、欠肉が発生する。 原因: 1. 射出量不足 2. 射出速度が遅すぎる 3. 材料温度が高すぎて早期硬化 4. 排気不良 対策: - 射出量を適切に増やす - 射出速度を上げる - 材料温度と金型温度を見直す - 排気溝を確認する **二、気泡の混入** 現象:製品内部や表面に気泡が存在する。 原因: 1. 材料混合時に空気を巻き込む 2. 金型内の排気が不十分 3. 射出速度が速すぎる 4. 材料中の揮発分 対策: - 真空脱泡工程を追加する - 排気溝の深さと位置を最適化する - 射出速度を下げて低速充填に切り替える - 材料の保存状態を確認する **三、硬化不良** 現象:製品が完全に硬化せず、ベタつきや強度不足が発生する。 原因: 1. 金型温度が低すぎる 2. 硬化時間が短すぎる 3. 材料混合比が不適切(A/B比のずれ) 4. 触媒の失活(コンタミネーション) 対策: - 金型温度を確認し、適正範囲(140〜200℃)に調整する - 硬化時間を延長する - 材料供給システムの混合比を校正する - 材料のコンタミネーションを防止する **四、バリ(フラッシュ)** 現象:金型分割面にバリが発生する。 原因: 1. 型締力不足 2. 金型の分割面精度不足 3. 射出圧力が高すぎる 4. 材料の粘度が低すぎる 対策: - 型締力を増加する - 金型分割面のメンテナンスと修正 - 射出圧力を適正値に調整する - 材料温度を下げて粘度を上げる **五、発泡(内部ボイド)** 現象:製品内部にスポンジ状の空隙が発生する。 原因: 1. 材料中の水分 2. 金型温度が高すぎる 3. 硬化速度が速すぎて内層からガスが発生 対策: - 材料の保存環境を改善する - 金型温度を適正範囲に下げる - 硬化時間を調整し、内層のガス抜けを確保する **六、金型カーボン付着** 現象:金型表面にカーボン状の堆積物が付着する。 原因: 1. 金型温度が高すぎる 2. 離型剤の蓄積 3. 材料添加物の分解 対策: - 金型温度を下げる - 定期的な金型クリーニング - 金型表面コーティングの検討 **七、寸法ばらつき** 現象:製品の寸法が安定しない。 原因: 1. 金型温度の不均一 2. 射出量のばらつき 3. 材料のロット差 4. 硬化時間の変動 対策: - 金型温度分布を確認し、均一化する - 射出システムの精度を点検する - 材料は同一ロットで管理する - プロセスパラメータを標準化する **まとめ** 液体シリコン成形の欠陥は、材料管理、金型設計、プロセス条件のバランスを整えることで大幅に低減できます。特に、材料の混合比と温度管理は最も重要なポイントです。トラブルが発生した場合は、まず基本に立ち返って各パラメータを確認することをお勧めします。
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